5センチ。






結局、松田は私が持っていた荷物を全部持ってくれた。


「いいって!
せめて半分は私が持つから」



「遠慮しないで」



「いや、遠慮とかじゃなくて……!
ほんとに、大丈夫だからー!」



私の言葉もむなしく、松田はどんどん階段を上って行く。



「ね、ちょっと聞いてる?」

「ほんと、代わるって」

「なんか怒ってるの?」



松田について行きながら、そんな言葉をずっと言いつづけると、松田が突然止まった。