「私、松田のことが…… すき、です」 ……言えた。 でも、ジジジジジ……という蝉の鳴き声しか聞こえない。 やっぱり、間に合わなかった? 松田の気持ちは変わっちゃった? それとも、そもそもが全部夢だった? 悪い妄想が頭の中を占領する。 松田の口から何と言う言葉が飛び出すのか、体中の全神経を研ぎ澄まして聞き取ろうとする。