紅桜の元総長が…頭をなでられている。 私の正体を知っている奴が見たら、笑いものになるにちがいない。 すぐにでも逃げたかった。 この手を振り払いたかった。 けど、なぜかそれが…できなかった。 「…ごめん。」 沈黙に耐えきれなくなった私が先にくちを開く。 「なにが?」 「その…。倉庫行かなくなったり、連絡むしったりして…。」