一人で歩く夜道は、ちょっとだけ心細くて。



でも、そんな気持ちも怒りによって掻き消された。



なんで了解してないのにキスなんかすんの?!(怒)


私の唇そんな安くねぇよ!!



軽々しくしやがって!



舐めんな!






「ばかやろぉぉぉぉ」






私の声で、蝉の鳴き声が止まった。




もう夏も、終わろうとしている――――。












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