チクタクチクタク… 遅せぇ。 雅明は戻ってこねぇし、佐々木は泣きそうになってるし。 何が起こっるんだよ… 「和紀…?」 佐々木が俺に近付く。 「んだよ?」 「雅明の事、大切…?」 またそれかよ… “別に。” またそれでまとめようと思った。 けど、今雅明に何かが起きている。 普段だったら口が裂けても言えねぇが、 「だったら悪りぃかよ…」 佐々木の顔が、一気に明るくなった。 そして、 「…あのね、」 “和紀には言うなって言われたんだけど…”