言っちゃいけない事、言おうとしたよね… 口が滑っても、言えないのに… 「べに?」 雅明が心配そうに私の顔を覗き込む。 「ううん。何でもない。」 なんとかフォローをしたけど、大丈夫だよね…? 「もう12時だよ?」 時計を見る。 私何時間寝てたの… 「帰らなきゃ。」 立ち上がり、荷物をまとめる。 周りを見渡すと、 「…え?」 誰もいない。