「礼羽さま」

「やめて、様付けは!」

「ですが……」

「「私は召し使いですので」」


俺の声と、彼女の声が被る。


「そんなこと……何百回、何千回と聞いてるんだから、言わなくてもわかってるよ…!!」


悲しそうな瞳を、少し潤ませながら、俺を見るこの少女は……