そう、”だった”んだよ。 今はどうしてだか、こんな若僧の秘書なんかに成り下がってしまったのだが。 成り下がったんだよ。あたし的に。 もっと第一営業部で、バリバリ仕事をしたかった。 それこそ、あの部署では恋愛の事なんて考えてる余裕が無かったくらいなんだから。 うん、そう。 余裕無かったんだよ。 …………多分。 まぁそれは言い訳だって、一応頭では解ってるんだけども。 それを認めるには、ちょっと一人で走りすぎたんだよね。 なんてったって、三十路秒読みですから。