「あのっ!!!」
わっ!
びっくりしたぁ。
「なに、急にどうした?落ち着け、香里。」
そんなに大きな声出さなくたって聞こえるってば。
「ちょっと!るい、いい加減にしなさいっ!」
コエ―よ。
その顔怖すぎだって。
赤い顔して鼻息を荒げるその姿は、闘牛のようで。
「ぶふっ!」
イカン。
噴き出してしまったではないか。
「社長に対して失礼過ぎる!どうして社長が敬語で、るいがタメ語なのよ!」
あぁなんだ、そんなこと。
「あぁなんだ、そんなこと。」
えっ?
ギロリと香里に睨まれるあたし。
違う違う、今のあたしじゃない。
髪を乱して全否定の意を込めて抗議の視線を送る。
心の中では言ったけど、今の音には出してないから!

