隣を見ると、社長の顔面がみるみる赤くなった。
おぉっ!もじもじくんの次はゆでダコにでもなる気か?
じぃっと穴が飽きそうなほど見てやる。
もしかしたらそのうち茹で上がるかもしれないじゃない。
まだかな♪まだかな~?♪
イシシ…そしたら生姜醤油でも付けて頭から食べてやるんだ。
こう、ガブッと。
「痛い、痛いです。真下さん。」
「あら!失礼。」
「僕は食べても美味しくないですから。」
まぁ、まだ今はね?
「るい!」
香里がぺりっとあたしを社長の頭から剥がす。
もうすぐゆでダコが完成するかと思ったのに。
「……あたしのタコ…」
「はぁんっ?」
ぶきゃっ!
これじゃ先にあたしが香里に食べられちまうぜ。
睨みを利かす、総務課の美人代表、香里さん。

