一瞬でもキュンとした、このトキメキを返してくれ!


切に願う。


「他の社長さん達は、もっと沢山雇ってるみたいなんですけど。僕はまだまだなので。
あ、良い人ばかりなんですけどね?でもやはり少人数ですし……。」


爽やかな顔が寂しげに笑う。


そんな姿も美しい…。



いや待て。何かがおかしい。


別にメイドの数で決まるもんじゃないでしょう?


どういうモノサシで測ればそうなるわけ?


人と人との繋がりってそんなもんなの?


人を測るものって、そんなもんなの?



「別に少なくてもいいじゃない。沢山居ればいいわけでもないでしょう?

あたしにはよくわかんないけどさ、
その5人のメイドさんとアンタがちゃんと心通じてればいいんじゃない?」


アンタの言い付けで、その倉田さんだかが、あたしなんかをわざわざ見つけ出してくれたんだからさ。



と。
静かに抗議した。
顔も知らないクラタさんの為に。