相庭君とは観ましたとはとても言えなかった。


私はベランダに追い出した相庭君の方を見つめる。



蛍都さんはケースを手にしてソファーに座り込む。



「俺…明日から…木暮の顔見れねえ~あ~っ!」


肩を落としてうな垂れてしまった。



「ゲンキ出して…コーヒーでも淹れる」


私はキッチンに向かった。