俺の顔色なんて気にせず…さっさと退散する女子生徒たち。


俺は今にも吐きそうな感じ。



ゴミ箱に捨てたいトコだが…


俺の為に作ってくれた生徒たちの真心は無に出来ない。


俺は職員室に戻ってデスクの上に置く。


「何ですか??蛍先生…それは!?」


ズレ気味の眼鏡を押し上げて…見つめる山元先生。


「よければ…食べて下さい…女子生徒たちの家庭科実習のおすそ分けです」


そう言って…山元先生にクッキーを渡した。


「では、遠慮なく…」


山元先生は喜んで受け取ってくれた。


俺もひと安心。