「蛍都さん」


私はベランダに続くガラス戸開けて…蛍都さんを呼ぶ。


暗闇に点る蛍都さんの煙草の火。


ホンモノの蛍になったみたい。


「何?」


私の声で振り返る。



「お風呂…沸いたよ」


「そっか~」


蛍都さんは煙草を口元から離して…ゆっくりと白い煙を吐く。



私は蛍都さんの仕草にオトナの男の色気を感じた。


「何?ボ~ッとしてんだ?」



「煙草の煙を吐く…蛍都さんもカッコいいなあ~と思って////」