「ただいま」


「お帰り!」


蛍都さんが先にキッチンに現れた。
いつもなら…先に自分の部屋に行っちゃうのに…


「!?」


今朝といい…ガッコでも1日…すれ違ったまま。


気まずいけど…私は普段通りに振舞う。


「ん…」


汚いモノでも持つかのように眉を歪めて私に何かを突き出す。


「コレは?」


「見りゃ分かるだろ?ケーキだケーキ…受け取れ」


私はケーキの入った紙袋を受け取る。


「誕生日でもないのに・・・」


「今朝の侘びだ…二人で住んでる以上…喧嘩したままじゃあ~気まずいだろ?」