私たちはカタチだけの夫婦からホンモノの夫婦になった。



「・・・」



蛍都さんの腕枕に頬を寄せる。



今まで真剣に悩んでいた自分がちょっぴりバカに思えた。
それだけ…あっさりしたモノだった。



確かに、恥かしかったけど、蛍都さんは私の旦那様だって実感が持てて、自信も付いた。





「恥かしかったけど…大切なモノを手に入れた」



「…大切なモノ?」



「うん…」



「……」


「……」



「これからもよろしくな♪乃愛」


「こちらこそ…よろしく♪」


微笑み合い…互いの体温を感じて瞳を閉じた。