「ゴメンなさい…」



私は蛍都さんに抱き締められて、落ち着きを取り戻した。



「私の両親は飛行機事故で死んだって知ってるよね」



「ああ~」



「飛行機を見ると…お父さんやお母さんのコトを思い出して…パニくるって言うか…。今まで隠してて…ゴメンなさい…」



「…俺も炎を見ると…両親を思い出す…。俺は留学してて火事の時はペンションに居なかったんだ」



「そうなんだ・・・」



「二人とも炎に焼かれて…死体の損傷も激しかったから…自分自身では両親の遺体を見ていない」



「・・・」



「今も生きているような気がして仕方ない…」