「何してたの?」


相庭君が自分から私に近づいて来る。


「花壇に悪戯してたわけじゃあねえからな~」


「…」


「俺は唯…誰かが…バレーボールを花壇に投げ込んで…花が倒れていたから」


「優しいね~相庭君」


「え、あ…」


「赤い花…凄くキレイだよね~」


「あの花はサルビアだ…手前のはトレニア…」


相庭君は花を名前を教えてくれた。


「花に詳しいんだね~」


相庭君の口から花の名前が飛び出すなんて意外だった。