「そうですか。わかりました」
「……俺は、零の“本音”が聞き
たい」
そう言うと零は、
「嫌いです。あんな家…大嫌いで
す」
と、迷うことなくキッパリと、
そう言った。
「………そっか。じゃああんな、
腐れ切った家…潰してもいいよな
?」
はっきり言ってああ言うのは、
潰れたほうがいいんだ。
うち(早乙女)にとっても、
他の会社にとっても―…。
「構いません。私はもう、早乙女
の人間です。関係ありません。あ
んな家に、未練も何もないので」
「…………そうだな。じゃあ…遠
慮なく、やらせてもらうぞ」
ま、敵に値(アタイ)するほどの
モン(会社)じゃねぇけど。

