スカイ


それからいろいろ告白する時はなんて言うかとか、どんな表情でとか、作戦会議した。

やっぱり恋バナって楽しい。

女子の特権だ。



鐘が鳴ってお昼の時間がおわった。

私は机を戻す。

告白なんて、本当に出来るのかな…。


午後の授業はずっとそのことばかり考えていた。

何をやってたか、あんまり覚えてない。



そして部活の時間がやってきた。

教室を出る時に、由香と目が合った。

由香は小悪魔の笑顔で私に手を振った。

「が、ん、ば、れ」

口パクでそう行ってくれた。

私はうん、と頷いて教室を出た。



いつも通り、普段と変わらないのに、格技場に入るのに緊張した。

扉をあけて、失礼します、と言った。

まだ中川は来ていないみたいだ。

私は更衣室に向かった。

剣道部の仲間が数名いた。

「お、優音」

早苗が、よっ、と手を振る。

私はぎこちなく振り返す。

「…何か緊張してる?」

う。やっぱ気付かれた。

「実は…」

私は今日の由香とのやりとりについて話した。

早苗は冷静に特に驚くこともなく聞いていた。

途中で玲も参加したけど、玲はめちゃめちゃビックリしてた。

「へぇっ、へぇっ!ついに優音が!」

「…どうしよぉ〜」

私は困った顔をするけど、早苗は落ち着いているようだった。

「やっぱりあいつが1人でいるときとか、タイミングがあれば言ってみたら?呼び出すのは恥ずかしくない?」

「うん、そうする。呼び出すのは何かいやだ」

早苗は笑顔で、

「頑張れ」

と言ってくれた。


玲も

「応援してるよっ!頑張って!!」

と言ってくれた。

自分のことみたいに一緒に考えてくれて、応援してくれて、嬉しい。

私の緊張はすっと消えた。

満面の笑みで、

「頑張るよ!」

と言った。