次の日の朝、いつも通り教室の扉を開けた。
「おはよー」
いつも通り由香に声をかけた。
「おはよう」
由香が笑顔で答える。
由香は、女子の私からみてもすごく可愛い。鼻がすっとしてて、肌が白くて、目がおっきい。
それでいて大人しくて女の子らしい。
絶対モテそうなタイプだ。
私は一緒にいて悲しくなるくらい。
でも、あんまりそういう恋バナとかしたことがない。
もしかして彼氏がいたらどうしよう!
いや、どうしようって私が別にどうすることもないけど!
「優音、どうしたの?」
「え?いや、あはは」
「ふふ、変なの」
いつも通り他愛ない会話をして、チャイムが鳴ったら席についた。
一時間目が終わった休み時間、次の授業の準備をして由香のところに行こうと思ったら、いなかった。
トイレかな?と思って、真子のところへ行って話していた。
由香はチャイムが鳴るころに、クラスで一番悪い意味で目立っている女子と一緒に戻ってきた。
えっ、由香!
何があったんだ!
心配で仕方なかったが、席についた。
次の休み時間、やっぱり気になったので聞いてみた。
「さっきどうしたの?」
「え?あ、ううん。大丈夫」
由香は笑って言った。
「そっかぁ。良かった」
笑ってるし、大丈夫かな。
少し気になるけど、まぁいっか。
そのあと何も変わったことはなく、このことについては私の中で解決した。
