自分の名前を胸を張って言えるという事。




・・・・そんなこと




私にはできない。



いくら、言葉が喋れても...言えなかったと思う。



考えただけで苦しくなる...



あんな人達と“家族”ということが




「ほいっ!俺の漢字な・・・ん?美月どないしたん?」


俯いている私を心配げに見つめる。



いいな...いいな...羨ましいな...


辛いよ...苦しいよ...泣きたいよ...




一気に世界が遠のいた。



さっきまで、近くに見えていた“あなた”と天の川が・・・




遠く...遠く...



一生手の届かない存在になっていくようで...