そっと、その場に座って地面に指で書いた。


『もしかして、私の言葉、聞こえてませんか?』



ドキン・・―――ドキン・・・..――――


ぎゅっと両手で服を掴んだ。


もし・・そうだったとしても、現実は現実。


受け止めなくちゃいけない。



“言葉が話せなくなった”という事を....


ジャリッ

砂を踏む音がして、私の上に影が覆いかぶさった。



目の前を見ると、男の子も私と同じ目線に座っていてくれたのだった。


「ううん、あんたの声・・・・聞こえへんかった。」



グサッと、さっきより深く何かが刺さったように痛い。


顔を下に向け、涙を我慢する。


人に弱いところだけは見せたくない。



そんな・・・私の弱くて脆いバカげたプライド