怒った顔を横目に見ながら、後ろを少しだけ見た。



そこはやはり、崖になっていて、まさに断崖絶壁と言えるようなところだった。


もし・・・私があのまま落ちていたと思うと.....


「おいっ!よそ見すんなや!・・・んで、何かあらへんの?」


後ろ見ていることがバレ、さらに男の子声が怖さを増していく...



だから、さっきから喋っているのに・・・何で通じないの?


ずっと、家に入ってたからって言葉を忘れるわけが・・・・



ズキンッ

何かが心に刺さったみたいに、衝撃を受けた。


言葉を忘れる....ううん、そうじゃない


私が考えられる事は一つ。



心が痛い、胸が苦しい、現実が怖い。



もしも・・・もしも、そうだった時....私は、この事を受け止まられるだろうか?