真理子の人生

私は私を犯した男達をどうしてやろうか連日考えていた。

私に過失があったとはいえ、奴らに対する怒りがおさまらない。

警察に言おうと思ったが、それで奴らの一生をダメにしてはかわいそうと思いそれができなかった。

滝川親父に言おうとも考えたが、滝川親父が落ち込むことも考えてそれもできなかった。

バカだが優しい女である。

どの程度の罰を与えたらよいのか考えに考えたが、答えは出なかった。

そうしているうちに日は過ぎていった。

学校で滝川息子とすれちがっても、知らんぷりである。

滝川息子はこのまま何事もなく済むと思っているのだろうか。

そんなある日、家に帰ると母がいた。

「今まで家をあけていてすいませんでした」

と言った。

うちの母は一年に一度ぐらいこんな感じでしおらしくかわいらしい。

これ以降、母は家にいることが多くなった。

男にふられたから帰ってきたのだろう。

それからは母と話す機会が増えた。

そして、私はオブラートに包んで滝川息子にされたことを言った。