真理子の人生

キャバクラに入って一週間ぐらい経ったときに、店長が私を誘ってきた。

仕事はできる男ではなかったが、『夜の仕事+スーツ姿+店長の肩書き+ヒゲ=私のタイプ』の公式が出てきてしまった。

我ながら馬鹿な女だ。

おまけにこいつには嫁と子どもがいたし、店の女の子にもかなりちょっかいを出していたみたいだ。

誘ってきたと言っても、キスをされただけた。

たぶん、近い内にセックスすることになるだろう。

さて、私はこのキャバクラで働くにあたって、十八歳と言っているが、まだ中学生だ。

男とやったのも一度だけ。

まてよ、このまま店長とセックスすると私がセックス初心者のクソガキだとばれてしまう。

それは、嫌だ。

この考えもまた馬鹿である。

とは言ってもセックスの練習相手で思い浮かぶのは滝川息子しかいない。

あいつも童貞だが、明日塾の帰りに誘ってみよう。