ねぇ、圭人。


あたし、あなたのためならなんだってするから。
だから。
おいて行かないで。
お願い。
あたしを独りにしないで……


ねぇ、行かないでっ




「圭人っっ…」




夢?
今のは、夢?



「っぁ」



すごい汗。
いつの間に寝てしまったんだろう。


時計に目をやる。
三時過ぎ、だ。
あと三時間もすれば起きなきゃいけない。



あたしは目を閉じた。

今度こそ、いい夢を見て目を覚ませるよう願いながら。