「っはっおまえさぁ」


なっ…



「なんで笑うのよ~」



「あーったく。嫌われたかと思ったじゃねーか」



「こっ…こっちの台詞でしょ、それ」




「っく…はっ…おっかしー」




笑いすぎじゃないかなぁ…




「お前さ、昨日駅のほう行ったろ」


あたしは頷いた。


「あれさ、同じクラスのやつだよ。俺、あいつキライだし」




ねぇ、圭人。


もしそれが嘘だとしても、そうでないとしても、今回だけは、無条件で、信じてあげる。



惚れた弱み、ってやつ、かな。