「圭人?どしたの?」 何も分かっていないような顔で佳奈は俺に手を伸ばす。 「………か…な…?」 佳奈の手が俺の頭をなでた。 なんだろ。無性にこいつが、愛しくて… 「圭人?」 えっ、あっ………!? おい、俺、今… 何しようとした…?? しっかりしろ、俺! 失いかけていた理性をなんとか取り戻す。 佳奈は妹。 俺は、佳奈のお兄ちゃんなんだ。 自分に叱咤して、佳奈から離れた。