「あのさで止まらないで。何言いたいのかわかんないよ」

「あ、わりぃ」

ちょっとばかりなんか失ってた。

「いや、ほら、なんか今日変だったからさ、ちょっと心配で」


俺は椅子に座った。
佳奈は椅子のむかいのベッドに座った。


「なんにもないよ」

佳奈は言った。

でも、絶対に嘘だ。
なんにもないわけがない。

「嘘つくなよ。俺の目はごまかせないっつの」