──…その、時。 「怪我のことならもう医者にも心配ないって言われたんです!」 ──怪、我…? 瀬戸先輩は、怪我してたの? 通院するほどの? 試合の時いつも応援席にいたのは、 怪我で出られないから…? 完全に止まったあたしの足。 「…すまない。今回までは、応援席に…」 バスケがやりたくて、やりたくて、 それなのに、怪我したからできなくて、 試合のときベンチにも行けなくて、 遠くから声張り上げて、応援して。 それって、どんなに辛いことなのかな。