「あ、この子が宮田さん?」
まっすぐの髪をポニーテールにしたマネージャーさんがあたしを見る。
「あ…はい」
「へぇ!かわいい子だね!」
瀬戸先輩より少し高い身長。
意思の強そうなつり目。
サバサバとした物の言い方。
バスケ部のマネージャーという仕事が似合っていた。
「名前は?宮田なにちゃん?」
「あ、かれん です」
「かれんちゃんか!
あたしは河野実和子(かわのみわこ)って言うんだ。見てのとーりマネージャーです」
「よろしくね!」と笑った実和子さんにあたしも笑顔を返しながら、その隣で柔らかく笑う瀬戸先輩が気になった。

