すこしだけ、瀬戸先輩への想いが入ったはちみつレモン。 「…気を付けて、いってらっしゃい」 「母ちゃんみたい」と笑った優人は、背中を向けて駅の方へと歩いて行った。 …優人に任せちゃってごめんなさい。 はちみつレモンが先輩のもとへ届きますように。 一切れでも食べてもらえたら、あたしは一日じゅう幸せ。 角を曲がりながらあたしに手を振った優人に手を振り返して、家に戻った。