早朝5時、気温は推定7度。
あたしは、部屋着にパーカーを羽織って玄関に立った。
「…わ、さむ…」
目の前のドアを開ければ、寝起きの頭を冷やす風があたしを迎える。
─ もうすぐ、12月。
パーカーじゃなくてダウンジャケットにすればよかった、と身震いをした時。
「いってきまーす……ふぁあ」
大きなあくびをする優人が、目の前の家から出てきた。
…眠そう。
あたしはそんな優人に駆け寄った。
「優人っ」
「…んー…。…えっ、かれん?」
こんな時間にあたしがいることにビックリしたのか、眠そうだった瞼を大きく開いた優人。

