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ユウウツでも、楽しみでも、
日曜日はすぐにやってきた。
「おー、相変わらずモテるねぇ」
「ほんとにね…」
高校に入ってからの友達─夏穂(なつほ)と一緒にきた市民体育館には、たくさんの女の子が集まっていた。
「夏穂、ごめんね。こんなのに付き合わせちゃって」
「全然!バスケの試合なんてイケメン探しにもってこいじゃんっ」
…どうやら、隣のお友だちまでもが“男目当て”みたいです。
ただ、幼なじみの応援にきただけのあたしにはついていけない…
目を輝かせて辺りを見回す夏穂に、あたしは聞こえないようにため息をついた。

