「……憧れ。」

「そ。付き合いたい、とかそんなんじゃないの」


…やっぱり。

あたしと、夏穂の気持ちは
いっしょ。


今の夏穂の一声で、なんとなくひっかかっていたモノがなくなって、安心した。


だって…ひとめぼれ、とかしないもん。

性格が、大事だもん。


「あ~あ、会えないかなぁ」

「先輩?」

「うん。挨拶したいなー」


そう言うと窓から外を眺めた夏穂。

それに促されるように、あたしも視線を外に移した。