なんでもない

言い終わって、息を切らす日向は私のイメージとはずいぶん違う人間だった。



熱い人間で、やる気がなさそうな彼とは全くの別人だった。



それに、初めて、皆の言っていた意味が分かった。



頼るって、人様に迷惑をかけない程度のことだとおもつていた。



だってお母さんもお父さんも、新しいお母さんもお父さんも、先生も、甘えたり、頼ったりすると嫌な顔をした。



感情を顔に出して、適当にお願いを聞いて。



それ以上の事を自ら進んでやることはしなかった。




まして先生も彼氏も所詮は他人だ。




他人よりは近い人間でもそうなのだから他人にそんなかとをしたら、きっと嫌な顔をされる。





正直、あんな顔は見たくない。


存在さえも否定される、怒りと後悔のにじみ出る顔は、見るだけで心臓がえぐられるような感じがする。