果たして龍娘をも上回る強さを持つ幽霊の存在は本当なのか。

謎が謎を呼ぶ噂。

その噂の当人は…。

「おい、そこのお前」

体育祭の間も学園の秩序を守る為に巡回を続けていた風紀委員が、人通りの少ない校庭の隅で不審者を発見する。

天神学園の制服こそ着用しているものの、派手な銀髪の後ろ姿。

その背中からは胡散臭いオーラがツユダクで溢れ出している。

「学園じゃあ見ないな、もしかして部外者か?」

「い、いや、ちゃうよ?俺、部外者以外立ち入り禁止の学園に勝手に入ったりせぇへんもん」

「『部外者以外立ち入り禁止』って何だ。『関係者以外立ち入り禁止』だろ、普通」

「あ!ホンマや!自分よぅ気づいたな!『部外者以外立ち入り禁止』って何やねん!せやったら関係者入れへんやん!何言うてんねん、ホンマ冗談キッツイわぁ」