天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ

邪魔者を引き離し、遂にアモルと玲菜は先頭のペアを視界に捉えた。

実行委員長が引き抜いてきた、陸上部コンビ。

確かに足は速い。

コンビの息も合っている。

だが。

「所詮は人間ね…」

アモルが小さく呟く。

その唇から。

「Die Person der Dunkelheit, ich gehe die Dunkelheit von einem Schatten, Dunkelheit von einem Schatten, ab(影から影、闇から闇、我は暗がりを歩む者)」

呪文詠唱らしき言葉が紡がれる。