「くそっ、汚ぇぞ!」
競技を見ていた龍太郎が激昂する。
「見苦しいですわね、ああまでして勝ちを拾いたいのですか。二宮、私は不愉快です!」
お嬢様がまくし立て、二宮が恭しく頭を垂れる。
「アモルとレーさん…大丈夫かな…ずるいよ白組…」
ベソをかきそうな遡雫の横で、柿ピーが、クゥン…と声を上げた。
「駄目ね」
少し冷たく呟いたのはカレンだ。
「すっかりレースは実行委員長の支配下に置かれているわ。文句なしの1着でもとらない限り、どんな反則も妨害も揉み消される筈よ」
「なかなかにエグイ事しはりますなぁ、実行委員長はん…よっぽど白組が優勝すると旨味があるんですやろなぁ」
はんなりと言ってのける冬月だが、その声にはどこか、憎悪めいた色がこもっていた。
「エグイなんてもんじゃないわい!あんな卑怯な真似、真っ向勝負の醍醐味をわかっておらん!粋も風流も解せぬ輩じゃ!」
藤原翁は龍太郎と共に激昂している。
「こりゃーっ!アモルもレーさんも、シャンとせんか!シャンと!」
競技を見ていた龍太郎が激昂する。
「見苦しいですわね、ああまでして勝ちを拾いたいのですか。二宮、私は不愉快です!」
お嬢様がまくし立て、二宮が恭しく頭を垂れる。
「アモルとレーさん…大丈夫かな…ずるいよ白組…」
ベソをかきそうな遡雫の横で、柿ピーが、クゥン…と声を上げた。
「駄目ね」
少し冷たく呟いたのはカレンだ。
「すっかりレースは実行委員長の支配下に置かれているわ。文句なしの1着でもとらない限り、どんな反則も妨害も揉み消される筈よ」
「なかなかにエグイ事しはりますなぁ、実行委員長はん…よっぽど白組が優勝すると旨味があるんですやろなぁ」
はんなりと言ってのける冬月だが、その声にはどこか、憎悪めいた色がこもっていた。
「エグイなんてもんじゃないわい!あんな卑怯な真似、真っ向勝負の醍醐味をわかっておらん!粋も風流も解せぬ輩じゃ!」
藤原翁は龍太郎と共に激昂している。
「こりゃーっ!アモルもレーさんも、シャンとせんか!シャンと!」


