「はぁっ……はっ」
運動に不慣れな体はすぐに、疲れを感じた。
でも走らないと、走ることをやめたら捕まる
そんな根拠のない不安に駆られた。
角を曲がった瞬間、何かにぶつかった。
「わぁっ」
「おい、大丈夫か?!」
ぶつかった相手は、カッコイイ不良さんだった。
どうやら僕の手を掴んで、こけないようにしてくれたみたいだ。
「大丈夫です」
とりあえずそう言って、手を離してもらう。
「にしてもお前、こんなとこふらついてるなんてあぶねーな。家出か??」
カッコイイ不良さんは、僕を見ながらそういった
「まぁ、そんなとこです」


