美形×平凡



朝は一緒に登校する
これが終わってしまうのは、あと5日後だ


「おい」

香田先輩が話しかけてきた


「なに、先輩」

僕はこのドキドキを知らない振りをするので精一杯だ


「今日たまり場に連れてくから」


香田先輩はこっちを見ることなくそう言った

「分かった」



それを聞くと先輩はどこかに行った


僕は席に座って時間が過ぎるのを待つ





あと5日後には何も無かったように、僕たちはサヨナラをする
今日、香田先輩のたまり場に行ったらみんなの笑い者にされるに違いない


芦田先輩は絶対に裏で笑っているだろうな

そう思うと自分が惨めに思えてくる