「どうした?千紘」



「何で…」


そんな大きな声が出かかったので、慌てて口を塞いだ。
青信号になったコトも忘れて私は立ち尽くす。



信二が何と私の妹の麻紘(マヒロ)が腕を組んで歩いていた。



遠ざかってゆく二人の姿を茫然と見つめる私。



「・・・」


留維も渡らず…私の隣に立っていた。



青信号が点滅してまた赤信号に変わった。二人の行き先を眩ますように車が往来。



「お前の彼氏…浮気していたのか?」