「……」


千紘の眼鏡のレンズ越しに見える瞳に薄っすら涙が見えた。



奥から俺の同じクラスに図書部の部長の横田が出て来た。



「どうしたの?安西さん」



「別に…何も…」



「藤ヶ谷君??また…あなた??」



俺は仕方なく本を千紘に渡して、退散。



閲覧室コーナーで…一眠りして千紘を待つコトにした。