アンバランス~不実な俺様部長の甘い誘惑~

上着をポールに引っ掛けて、生地の色は淡い水色で青のストライプのYシャツ姿の留維がデスクの引き出しに荷物を詰めていた。



「生産管理部から異動して来た…安西千紘です」



「梶本小春です・・・」



「「よろしくお願いします」」




留維は挨拶していた私たちには目を向けず、適当に聞き流した。


でも挨拶し終えると…徐に顔を上げて私たちを見つめる。



「お前はあの時のゲロ女・・・!?」



「ゲロ??」


梶本さんは留維の言葉に首を傾げる。



「なんでもないよ…梶本…お前は先にデスクに戻ってなさい!!」



私は梶本さんを庇うように、先に部屋から追い出した。