「でも…高いお金・・・」



「ゴメン…パパは今まで…見栄を張りすぎていた。ウチには金なんて本当はない!!パパがお金持ちだったコトは遠い昔の話だ。金よりも大切なモノがあるって気付いたんだ…」



「!?」


俺は留奈の身体を少し離して、距離をとった。



「それは留奈だ・・・」



俺を裏切った妻に似て来た留奈。


いつからこんなに俺に気を遣わせる子になったんだろう?
俺は自分の不甲斐なさが恨めしい。



俺なんかに気を遣うな!留奈。



俺はお前の…本当のパパを死に追いやった男なんだ。