「千紘ちゃんは?」



「お前が寝た後…家に帰った…。此処にはもう来ない」



「えっ!!?」



田中が起こさずとも、留奈はガッコに行く為に自分で起きて来た。
いつもの俺の知るいい子の留奈に戻っていた。



千紘のおかげだ。



「どうしてもうここには来ないの?パパ」
留奈の瞳には薄っすらと涙が見え、悲しそうな表情。



「パパがいけないんだ・・・」



「どうして??」


「オトナの事情だ…」
多分、俺の言葉は抽象的過ぎて…留奈には理解出来ないだろう。