アンバランス~不実な俺様部長の甘い誘惑~

その言葉は私のヴァージンを奪う唯の口実だとは後で気付く。



採寸する振りして…留維は私の身体に唇を寄せた。



恥かしさで全身が火照り、熱くなっていく。
足元は緊張で震え、立ってるのがやっと。



* * *


ーーーあの時のコトは今も忘れない。



「…初めてのコト思い出したか?」


意地悪く口角を上げて笑う。

留維は全てお見通しのような態度を見せて私に顔を近づけた。

キスされるかと思ったら、唇が触れるか触れないかの寸止めで離す。


気まぐれな留維の態度にドキドキする。



「!!!?」



急に留維は私を横抱きに抱き上げた。お姫様抱っこして向かう先は奥の部屋…