あれは夏休み入ってすぐの話。



私は家庭科でスカートの縫製を宿題に出されていた。
実は私…洋裁は大の苦手。




俺は縫ってやると言われて留維のアトリエにお邪魔。



留維は短時間で縫い上げてくれた。



「ありがとう~」


「…意外と不器用なんだな~千紘は…」


「うん…まあ~」



ミシンの前で頬杖付いて、私を見つめる留維。


視線は艶っぽい。


いつものように鼓動がドキドキと跳ねあがっていく。