「待った?千紘」


2ヵ月ぶりの再会の信二。
少し頬の辺りが痩せていた。


「少しだけ…」



私の隣に信二が座った。


あの時、眺めていた夜景を二人で見つめる。



「麻紘から…聞いたでしょ?」


「ああ・・・」


信二は語尾を濁して、申し訳なさそうな表情を私に向けた。



「麻紘ちゃんとのコトは…彼女に誘われて…最初は出来心で・・・でも…今は…麻紘ちゃんのコト…千紘が嫌いなったわけじゃない・・・」



信二はまた…語尾を濁し…必死に言葉を探して紡いだ。



私にしてみれば言い訳にしか聞こえないけど。



優しい信二は私に麻紘に気を遣い…キレイな言葉を並べる。